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関東流れ者(1965) - 鱗歌さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 関東流れ者(1965)
レビュワー 鱗歌さん
点数 7点
投稿日時 2020-12-31 06:56:08
変更日時 2020-12-31 06:56:08
レビュー内容
本作の新規登録依頼を「日本大侠客」と一緒に出させていただきましたが、どちらの作品も、明治時代を舞台に鶴田浩二が、大木実を子分に従え、藤純子とは微妙な関係にあり、内田朝雄に立ち向かう、要するに殆ど同じようなことをやってるもんで、チョット混乱してきてしまいます。私自身はコチラの方を先に見たにも関わらず、両者を比べると何となくコチラの方にパクリ感を感じてしまい、でもコチラの方が先に作られた映画なのです。本作の方が、やることなすこと、いちいち極端なんですよね。面白いからいいけど。
何が極端と言って、ダイナマイトを手に獅子奮迅の活躍をする大木実もそうだけど、とにかく村田英雄の眼力のスゴさ。ほぼ人間離れしていて、これぞ極端中の極端といってよいでしょう。顔は鶴田浩二より若いようにしか見えないけれど、描きに描きまくったような眉毛の下で眼力を飛ばしまくり、鶴田浩二に「オヤブン」と呼ばれて本人も完全にその気になって、ひとり、異次元に突入してしまっています。まさに摩訶不思議な村田ワールド。
後半には若き日の北島サブちゃんも登場。正直、こちらはサルにしか見えない。ごめんなさい。いやホントごめんなさい。でも風呂に入ってはイイ声を披露し、終盤には泥にまみれて壮絶な最期を遂げてみせる、さすがサルちゃん、じゃなかった、サブちゃん。
ちょっと冷たい感じの小山明子と、鶴田・大木との哀しき関係。さらにはどこのイモ姉ちゃんかと思ったら洋装の藤純子。工事請負に関し不正を働く、内田朝雄・遠藤辰雄率いる悪徳業者の横暴ぶり。ついに彼らが一線を越えたとき、男の怒りが炸裂する。
やってることはいちいち極端だけど、ストーリーの盛り上がりに対してすべてがちゃんと収まるところに収まっていて、さすが、と思わせるオモシロ映画になってます。
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