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タイトル名 |
空の大怪獣ラドン |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2016-06-15 21:55:11 |
変更日時 |
2016-06-15 21:55:11 |
レビュー内容 |
あの焼け死んでいくラドンの最期は、子どもの頃に観たときの印象としても、鮮烈なものがありました。でもこの映画、作品全体で言うとやっぱり苦しいのが、物語性の乏しさ。主人公らしい主人公を立てるなり何なり、どうにかならなかったんでしょうか。 肝心のラドンはなかなか登場せず、前半は巨大なヤゴが登場して人間に襲いかかる。だけどこれがちぃともコワくないので盛り上がらない(怖くない代わり、不快ではある)。もうちょっと神出鬼没な存在であればよいのだけど、そういう部分の工夫はあまり無くって、オハナシは先に進む。先に進んでどうなるか。いよいよラドンが登場し、人間にとって脅威であった巨大ヤゴを、パクパクと食べてしまう、という展開。なるほど、巨大ヤゴのさらにさらに上をいくラドンのスケール感を表している場面なんだろうけど・・・ちょっと図式的に過ぎませんかねえ。ここも、巨大ヤゴの恐怖がきちんと描けてこそ、だと思うんですが。 で、いよいよラドンが登場すると、特撮の芸がやたら細かくなり、ここは確かに盛り上がります(ただし、どう見てもミニチュアであることを前提にした、芸の細かさですが)。どうもラドンにはさほど悪意は無いらしいのだけど、図体がデカい故に、羽ばたくだけで街を破壊してしまう。そんなラドンたち(気がついたら何の説明もなく2匹になっている、というのは、今見ても斬新過ぎますね、ははは)も、自衛隊の攻撃を一方的に受けた挙句、阿蘇山の噴火の中で焼け死んでいく。いやあ、このラドンという怪獣の、スター性の無さよ。死にっぷりは、見事でしたが。 伊福部センセイ、ここでは意外にモダンな音楽を書いてますね。 |
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