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タイトル名 |
怒りの葡萄 |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2011-11-17 00:13:29 |
変更日時 |
2011-11-17 00:13:29 |
レビュー内容 |
新天地カリフォルニアを目指し、ポンコツトラックに乗り込む一家の姿。その苦難の姿をただ卑屈に描くのではなく、むしろ一家をはじめとする登場人物たち各々が、活き活きと描かれ、また数々の印象的なエピソードが積み重ねられていくことによって、多層的なドラマが展開されます。見事と言う他ありません。舞台は大恐慌の時代、むかしむかしのオハナシな訳ですが、活き活きとした描写が古さを感じさせない・・・のみならず、むしろ今この時代に繋がる点が多々ありそうなのが、コワかったりもします。ある人たちは言う、太平洋戦争が勃発したのは、日本が戦争を起こすように仕向けられたからだ、と。この映画で描かれているアメリカの姿を見ていると、「そりゃそうだろ、そうせざるを得んだろ」という気がしてきます。どの国も苦しく、どの国も外へと活路を見出すしかなかった時代。国が矛盾を抱え、国民が飢え、国内に危機が巻き起こったならば、もはや「外敵」を設定するしかない。・・・で、現代、今。まさに、そういう時代、ですよね??? この映画のヒューマニズムこそ、今もっとも必要とされているものではないか、と。 |
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