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みなさん、さようなら(2003) - 鱗歌さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 みなさん、さようなら(2003)
レビュワー 鱗歌さん
点数 5点
投稿日時 2010-07-06 00:30:03
変更日時 2010-07-06 00:32:07
レビュー内容
“息子”の行動を見てると、筒井康隆『富豪刑事』の映画化か、と思えてきたりするんですが(笑)。それにしてもヤな感じの映画でした。見終わって何だかイラついてくる。ジジイ、てめえ、何様だよ、と。軽々しく歴史を語ったかと思えば、自分の過去の恥(中国女性を口説こうとして大恥かいた)を軽々しく語る。もっと真剣に、自分の過去と向き合え。自分の過去を、エグり出せ。・・・などと言うのは、死を目前にしたヒトに対して酷ですかね。“進歩的文化人”の時代はとっくに終わった、今、闘うべき相手は、もはや彼らではない。・・・だからと言って、この映画は、「優し過ぎ」ないか。最後まで進歩的下ネタを連発した挙句(下ネタとはもっと、滑稽で、孤独で、情けなくて、悲哀のこもったものであるべきだと思う。こんな下ネタは、認めない)、周りと協調・調和し、しまいにゃ人々を癒しジャンキーまで更生させてやがるではないか。そんな、ハズは、無い。こんな都合のいい終わり方でいいハズが無い。・・・いや、これが21世紀、なんですかね。時代は完全に変わったんですかね。「進歩的文化人よ、さようなら」などと言って息巻いてるコト自体、もはや時代遅れなんですかね。ただひたすら、調和への憧れ。そして、こうして、イライラ感と、“取り残された”感と、自分の過去に向きあうという私への宿題だけが、後に残る。実に、ヤな感じの映画でした(ともう一度つぶやいてみる)。
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