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タイトル名 |
プレデターズ(2010) |
レビュワー |
すぺるまさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2010-07-22 21:21:35 |
変更日時 |
2010-07-22 21:25:29 |
レビュー内容 |
設定だけの映画。プレデターが狩猟の本能を高めるために、異星人たちを次々に拉致し、とにかく狩る。こういう乱暴な設定というのはきっと例えばプレイステーションとかでやってるゲームによくある。この設定を活かす気などこの映画には全くない。つまり物語らしき物語というのが存在しない。この映画は先述の設定だけを100分近くも間延びさせただけに過ぎない。 観客もろとも謎の惑星に叩き落されるというこの入口は最高にスリリングで興奮したし、五里霧中でプレデターと狩り狩られ、そして最終的にそこから一歩も出ないという構造もまた良い。背景の殆どが森であるからこそ、ハイアングルとローアングル、ワンショットとグループショット、縦と横の動きも使い分け、視覚的には飽きさせない。狩るということを、首をはねるという行為に凝縮したラストは良いし、何よりも最後の台詞「さぁこの惑星を脱出するぞ」はとても好ましいものだが、あれは引き画ではなくバストショットで撮るべきだ。 しかしながら、登場人物たちの行動範囲の位置関係の不明さ、後付けされていくキャラクター、特に医者が殺人狂者であったとか、ヤクザが刀で一騎討ちというのも、それは設定であって、設定から派生するものを描けないというのは駄目だってことだ。
最後にひとつだけ。日本のアニメーションやゲームは確実にハリウッド映画に大きな影響を及ぼしている。未来のハリウッドの巨匠たちが、リスペクト或いはインスパイアの対象として、アメリカ映画史の偉人たちやその作品群ではなく、日本のアニメーションやゲーム、その作者の名を口にする日は必ずや訪れる。寧ろ既に訪れているのだろう。つまりもはや映画は世に言われる日本のおたく的な文化を吸収せずには語れない存在となってしまったということだ。
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