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タイトル名 |
12人の優しい日本人 |
レビュワー |
キムリンさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2020-09-08 11:41:59 |
変更日時 |
2020-09-09 11:23:00 |
レビュー内容 |
三谷幸喜脚本なのでシリアスな法廷物だとは思っていなかったけど、 つまらなくはなかったものの大分期待を裏切られてしまった感じです。 正直彼ら彼女ら12人がランダムに選ばれた平均的日本人だというのか、たまたま自己主張の強く 個性を前面に出すような日本人離れした変わり者ばかりが集まってしまったというのか。 日本を舞台にした日本映画ならばやはり、目立ちたがらず横並びを好み、場の空気を読み、忖度 するという国民性、お国柄をベースに、その場合にどのような展開になるのかを描いて欲しかった。 これではアメリカ映画の焼き直しでしかないような気がしました。
例えば、最初の飲み物を注文する場面からして、相当親しい仲間同士なら別ですが、見ず知らずの 者同士であれば、誰かがホットを頼めばほとんどが「私も」であろうし、何人かが「アイス」で、 一人ぐらいが「すみません、私コーヒーダメなのでウーロン茶にしてもらえますか」あたりが普通 でしょう。あのシチュエーションでフルーツパフェなんて頼む人は絶対いませんよ、日本人ですから。 だから罰則のない外出自粛要請でも、渋谷や新宿の人出が普段の8割も減るほど自粛に応じるわけです。 不特定相手のセミナーで聴く側もしゃべる側もやったことありますけど、とにかく誰も質問しない、 笑わないで、じっと座ったまま聴くケースがほとんどです(寝る人はいますが)。
また事件の立証をするのはあくまで検察と弁護士であって、陪審員はそれぞれの主張のどちらに賛同 するのかを判断して評決を決めるのではないかと思っていましたが、この内容だと裁判で検察も弁護 士も一体何をやっていたのでしょうか。
「死んじゃえ」と「ジンジャーエール」のオチは秀逸でしたね。
それにしても30年近く前なので、みなさん若いですね。メンバーの中で豊悦が場違いに大物なのですが、 この頃はブレークする前でむしろ他の俳優さんたちより若くて格下だったようです。 全体からエンディングまで雰囲気がなんとなく「桜の園」に似ていますね。
追記: そもそも正確な事件の概要がよくわからないのですが、目撃者のおばさんは当初は被害者と被告の いた歩道の反対側を歩いていたと説明されていたように思うのですが、その後に同じ側の歩道を 歩いて来て二人を追い越して通り過ぎてから事故が起きたようになっています。一方、トラックは “反対車線”を走ってきたと言っていますのでやはり歩いていたのは反対側の歩道だったのか、 など、細かいことが気になってしまいます。 |
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