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タイトル名 |
風立ちぬ(2013) |
レビュワー |
うらわっこさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2013-10-20 12:28:23 |
変更日時 |
2021-12-23 21:13:57 |
レビュー内容 |
時間に制約はあるが、夢は自由だ。生き方も自由だ。
貧困にあえぐ日本を目の当りにしながらも、莫大なお金をかけて、ゼロ戦を開発する。病に侵されていながら治療より、愛する人と一緒に過ごすこと優先する。 使命や愛を貫く姿は美しいが、見方を変えれば、周囲のことを考えない傲慢な姿だ。その傲慢さを本人たちもわかっている。矛盾を抱え、葛藤の中で、自分の信じる道を進む。それはどんなに苦しいことか。どれだけ強い信念を必要とするか。
今、自分の使命の傲慢さと向き合い、苦しみ、自身の道を切り開く人はどれだけいるのだろう。
平和で医学も発達して一定の安定を保障されている中、私は毎日働き、眠りにつき、そしてまた朝になれば会社にいく。自分の使命が何かを問うこともしなければ、自分の夢どころか、欲望を満たすことも考えない日々だ。自分と向き合うこともしないくせに、一般的な倫理感という意思のない価値観で、他人の生き方を批判することはできる。
矛盾のない生き方など存在しない。だからこそ、自由に自分の生き方を貫くべきなのだ。その傲慢さにもがきながらも、自身の生き方を全うしたいと思わせてくれる映画であった。 |
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