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ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト 鮮血の美学 - りりらっちさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト 鮮血の美学
レビュワー りりらっちさん
点数 5点
投稿日時 2016-04-02 01:27:38
変更日時 2016-04-02 01:27:38
レビュー内容
リメイクのようですが、知らずに普通のサスペンス作品として観ました。よく出来ているのだが、しかしこの作品、どうなのだろう…。

まず、後半の復讐で観客を引かせないためか、前半の描写がかなりひどい。少女たちが可哀想すぎる。
しかしメアリーは頑張った。
極限状態でこそ人間の本質が出るのか、彼女は必死に冷静さを保ち、気丈に振る舞い、失敗を恐れず反撃し、最後まで生きようと努力し続けた。若干17歳で、あんな酷い目に合いながらも誇りを持ち続けた彼女はすばらしい。最悪の経験をした彼女だが、決して憐れまれるべきではなく、称賛されるべきだと思った。

後半、親が真相を知って反撃に出る流れも、不自然さがなく、緊張感に満ちていて目が離せない展開となっている。母親役の女性がとても上手で、観客の気持ちをつかむ演技をしている。

なのになー。最後の電子レンジは蛇足だろう。
あれがない方が作品の質は上がったはず。でも観客のご要望にお応えして作りました、という感じで、完全にいらないシーンだ。
あそこがなければ、親がやったことは復讐というより正当防衛レベルで、ストーリーとキャラクターの整合性が取れているんだが。しかし作品の質を落としてでも興行的に失敗したくなかった、観客に媚びた、というところか。アメリカの観客たちがあのシーンを観て、手を打って大喜びする有り様が目に浮かぶわ…。せっかくのラストシーンが台無し。もったいないですね。
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