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タイトル名 |
チャイルド44 森に消えた子供たち |
レビュワー |
りりらっちさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2016-04-11 23:49:30 |
変更日時 |
2016-04-11 23:50:35 |
レビュー内容 |
「チャイルド44」の元になったノン・フィクション「子供たちは森に消えた」を読んでいたので、いつか視聴したかった作品。 アンドレイ・チカチーロがどんな描かれ方をしているか期待したのだが、ほとんど端折られていてビックリ。殺人や殺人犯よりも、それを隠ぺいする共産主義国家をかなり批判的に描いた作品だった。 そうしてみると、< 主役は国家のエリート → しかし夫婦愛と正義感のために国に睨まれ転落 → 転落先でもめげずに事件を解決 → エリートに返り咲くが、国に迎合しつつも一石を投じる >というストーリーで、目新しいものはない。 連続殺人犯が生まれた理由も、孤児院で育って飢えに苦しみ歪んだのはスターリンの政策のせい、と言わんばかりだ。ヲイヲイ、資本主義国家アメリカだってシリアル・キラーだらけだろ、と思わず突っ込みを入れたくなる。 恐ろしいのは共産主義とか資本主義とかではなく、国の上層部が国の理念を維持するために現実を否定して国民から事件を隠ぺいする体質だ。国を批判する思想の人間を弾圧する政府や軍部が力を持つ社会だ。 そんな恐ろしいことが、社会主義国家だけでなく、資本主義国でも現実にあったことは、歴史が証明しているはずだ。そこらへんを忘れないようにして観ないと、うっかり「社会主義ってこわ~い!」と他人事で終わりそうな映画だと思った(笑) ただ主役の夫婦の描き方は悪くない。困難が起きた時こそ人間の本質が現れ、本質に触れ合った事で愛情が生まれるのだ、と。少々キレイ事っぽくはあるのだが、その夫婦愛と、自分が孤児にしてしまった少女たちを引き取るラストは、人として正しい姿を描いていると思う。 |
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