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十二人の怒れる男(1957) - 東京50km圏道路地図さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 十二人の怒れる男(1957)
レビュワー 東京50km圏道路地図さん
点数 5点
投稿日時 2004-04-15 01:30:33
変更日時 2004-04-15 18:52:24
レビュー内容
本作品に限りませんが、皆が良いという作品に低い点数をつける時は、Hフォンダの心境になります。誰だかわからない匿名サイトですらそうですから、顔の見える場面で、異を唱えるのかなりの負担でしょう。但し、この陪審員達の場合は、たまたま集まった連中で、互いの素性もよく判らない、終われば別々の後腐れの無い間柄。だからこそ、思った事を素直に言える状況にあり、意見を変えるのも心理的負担はなく、比較的たやすい。しかも自己の利益は絡まない為、論理性が比較的通りやすい状況下にあり、人間の心理云々を言うにはちょっと特殊な設定に思えます。よって感情的に有罪を主張していた連中が論理的に説得されて無罪に転じていくというオセロをひっくりかえずような理路整然した展開には、さほど驚きも感動もないです。一方普段の社会生活の中での意見の対立は、私利私欲やその後の付き合い等々の打算も働くため、論理と感情が入り乱れた一筋縄ではいかない複雑さが潜んでいると思います。そのような状況下でも何らかの意思決定はされるし、時には善悪を無視した非常に危うい決定もあるかと思うと憂鬱になります。
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