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タイトル名 |
チャンス(1979) |
レビュワー |
彦馬さん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2005-02-25 23:17:03 |
変更日時 |
2005-02-25 23:20:30 |
レビュー内容 |
チャンスが持ち歩いているテレビのリモコン、これこそが彼にとっての唯一無比の武器なのでしょうね~。リモコンは剣よりもペンよりも強いのです。それは見たいモノだけを選び得ると同時に見たくないモノを一瞬に消し去る魔法のツールなのでしょうな。街中でからまれた少年たちにリモコンを向けるのは彼らを目の前から消し去ろうとしたのでしょう。そして見たいものだけを見るという身体的に忠実なる慣行により育ったチャンスは、身体と言葉に乖離のない<Being There>な人となり、ブラウン管の向うをまねるというカタチが彼にとっては全てとなって、よって大統領も女性の肉体も人の死も「テレビで見たことがある」以上でも以下でもないカタチとしてしか写らない。そしてチャンスのような人間に出会ったことがない周囲の人間たちの言動の中に「人間」を感じてしまうのは、私がその周囲の人間たちと同類であることの証明なのであります。 |
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