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タイトル名 |
善き人のためのソナタ |
レビュワー |
onomichiさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2011-01-17 22:13:45 |
変更日時 |
2011-01-17 22:41:22 |
レビュー内容 |
彼は何故、監視対象者を幇助するような行動を取ったのか?その答えを同時進行的に辿る、そういう映画なのだと思った。
彼女に恋をしたからだろうか? 最初のきっかけはおそらくそうなのだろう。そして、原題にあるように、彼が自分と違う「他者の人生」に深く感銘してしまったこと。それが実際の理由なのだろう。
監視していた劇作家が恋人の裏切りを知りながら、彼女を許したこと。それは何故なのか。人を許すとはどのようなことなのか?彼はその答えを知りたいと切望した。劇作家が弾く音楽を聴き、その読む本を読み、その佇まいを想像し、彼はその本質に触れたのだと思う。彼は「他者」を発見したのである。そして、彼は二人の他者の人生に実際に触れる。
最後に彼は劇作家の本の謝辞に自分を発見し、それを「私のための本」と言う。それが彼にとって「他者の人生」を「そうありたい自分の人生」と重ねられた瞬間だった。彼の微かに誇らしげな笑顔がとても印象に残った。
※各自の点数評価のことなので僕にはどうでもいいことですが、邦題でこの映画の内容を判断するのはちょっと可哀そうな気がします。。。 |
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