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タイトル名 |
フォーガットン |
レビュワー |
FSSさん |
点数 |
3点 |
投稿日時 |
2006-10-22 09:58:02 |
変更日時 |
2006-10-23 19:39:24 |
レビュー内容 |
確かに一歩間違えばコメディ。
前半、壁の落書きを発見する辺りまでは日常と非日常のバランスが絶妙で、今後の展開に期待できたが、中盤、国家安全保障局ってのが出てきた地点で、この作品に対する興味の半分が尽き、そして「宇宙人オチ」が確定してからの数十分は真面目に見る気も失せた。
途中までは、まだ「そう思わせておいて論理的なドンデン返しがあるかも知れない」という希望を持てたが、それも人間がすっ飛んでいくシーンが出てくるまで。
最初は「どうせ国家が非合法な人体実験をしているというオチだろう」と思っていたので、その斜め上をいく「宇宙人による人体実験オチ」という、より陳腐で荒唐無稽な形で落としたのは、ある意味スゴい。今どき、こんなオチを真面目に持って来れるという、図太い神経だけは見習いたい。
それにしても、この手の作品を見て思う事は、やはり「妄想系サスペンスは始まりが良くても、オチが難しい」という事。「ホントに妄想」か「誰かの陰謀」かの二通りのパターンしかやり様が無いんだから、オチへの持って行き方には注意して欲しい。今作は早い段階でネタバラシし過ぎるので、後半息切れし、陳腐な展開に長々と観客を付き合わせてしまう脚本構成の不手際が目立つ。
また監督はミステリー的な謎解きよりも、「親子愛」を主軸にしたかったみたいだけど、主人公の母親だけが記憶を消されないのは、単純に「愛情が強いから」という漠然とした理由以外はっきりせず、他の親たちの子供に対する思いが描かれないので、テーマにも説得力が足りない。
どうせトンデモサスペンスなんだから、いっそのことラストは行方不明になった子供たちとその親が力を合わせて「親子のスーパー愛情パワー」とかで宇宙人を倒すというバカっぽい展開にした方が良かったんじゃない?宇宙人が「な、なんだ、この未知のパワーは!?」とか、「い、いかん、測定装置が振り切っている、このままでは、エネルギーが逆流してしま…、ぐわわわ~~~!」→UFO爆発、みたいなw。
ま、そんな展開だったら10点あげても良かったけど、これじゃあ、前半7点、中盤3点、後半0点。平均で3点あたりが限度かな。
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