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タイトル名 |
オーロラの彼方へ |
レビュワー |
FSSさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2005-03-15 22:58:06 |
変更日時 |
2005-03-28 03:10:31 |
レビュー内容 |
タイムパラドックスものとしては、「タイムライン」や「ペイチェック」などに比べれば、はるかに完成度は高い。個人的にご都合主義の多い作品は嫌いだけど、今作は脚本構成に矛盾が少なく、変に感動を押し付けようとする前に、きちんとエンターティメントを意識している点に好感が持てる。
私も最初はヌルい「お涙頂戴もの」だと思っていたので、中盤以降もちゃんとタイムパラドックスを利用したサスペンスとして成立している事に、良い意味で予想を裏切られた。
確かに「なんで息子にだけ改竄前の記憶が残るのか」とか、色々と突っ込み所はあるけれど、普通に予測され得るタイムパラドックスは作中で処理されるので、気軽に見ていれば、それほど矛盾は感じない。無理に世界全体の整合性や影響を考えてもキリが無いので、あくまで周囲の人間関係だけに焦点を絞ったのは正解だと思う。
ただ、それでもやはり気になる点が無いではない。他の人の指摘にもある通り、生き延びた犯人が三十年も野放しになっていたというのは、さすがに無理があるだろう。顔も素性も分かっている人間なんだから、何十年も逃げられるとは思えない。時を越えて犯人の襲撃が同時進行しているというのもかなり強引。ラストのひと盛り上がりのため仕方ないとは思うけど、もう少し何とかならなかったものか。
また、一見落着してから家族で野球をする感動のラストシーンが少し長い。わずか数分の事ではあるが、この数分がダラダラしていて、せっかくの感動に水を注している。こういうシーンはさらっと流して、余韻を残すくらいにして欲しい。この二点が気になった。惜しい。 |
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