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タイトル名 |
パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち |
レビュワー |
FSSさん |
点数 |
4点 |
投稿日時 |
2004-04-07 11:51:47 |
変更日時 |
2007-04-09 17:58:11 |
レビュー内容 |
「なんかディズニーアニメの実写版みたいだな~」、と思っていたら、発想が「カリブの海賊」だったと知って納得。「子供向けの内容」という事を免罪符に、ご都合主義や真面目さを誤魔化しているような幼稚な脚本構成。人が多く死ぬ割に血は出さないという偽善性に始まり、主人公達の生命に危機が迫る真剣な場面ですら、中途半端な「笑い」や「ユーモア」によって、乗り越えるべき苦労も努力もほとんど描かれることなくあっさり流されてしまう。 エンターティメントとして見ても、金をかけている割にはアクションが地味で工夫が無く、冒険映画特有の痛快さがまったく感じられない。ストーリー展開も平板で盛り上がりに欠ける。時間が無駄に長いことに加え、「捕まっては逃げる」という同じようなパターンを繰り返しすぎで、見ていて飽きてくる。 また、「海賊達は自分たちの呪いを解くことが目的で、主人公たちもそれに巻き込まれているだけ」という、別に海賊でなくてもいいようなスケールの小さい設定で、海賊特有の「未だ見ぬ大海原に船出する大冒険!」というロマンや世界の広がりをまったく感じられないみみっちい話。事実、舞台のほとんどは町なかや島の洞窟ばかりで狭っ苦しい。期待していたシーサーペントやクラーケンといった伝説の怪物との戦いもナシ。ラストで今回の経緯を知っていながらジャックを処刑しようとまでした、職務に忠実で頭の固い提督が、いきなり「話の分かるいいヤツ」になるという偽善的な展開もシラける。各キャラも場面場面で微妙に違う顔(人格)があり、性格描写に一貫性が感じられない。あの仲間にした海賊達もラストの戦いの場に参加せず、事が収まってからノコノコ出てくるという展開にも呆れた。もっといい意味での「お約束」や「演出」ってのがあるはずなんだけどなあ…。 |
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