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タイトル名 |
アンダーワールド(2003) |
レビュワー |
FSSさん |
点数 |
2点 |
投稿日時 |
2004-08-25 04:20:44 |
変更日時 |
2007-06-06 14:43:53 |
レビュー内容 |
あまり指摘されないのが意外だけど、この作品はヴァンパイアや人狼にまったく「それらしさ」が無いのが致命的。
リアクションは猫や虎みたいに「フーッ!」とか「シャーッ!」って言ってるだけだし、戦闘力や回復力も普通の人間と変わらないようにしか見えないのはいかがなものか?人狼サイドも変身しても外見が怪物に変わるだけで、能力的にスゴイ変化が無い。普通(?)、人狼って言ったら「スピード」が売りでしょう?変身したら、弾丸すら避ける凄まじいスピードで動いて、相手を屠っていくなんて基本でしょう?それなのに明らかにワイヤーで吊られているのが丸分かりの不自然な挙動で、壁をヘッコヘコ走ってくるだけ。カッコ悪すぎ&スピード感無さすぎ。単に、お互い普通に銃を撃ってるだけだし、「マトリックス」程度のワイヤーアクションもCG演出もほとんど無し。
例えば、吸血鬼サイドにしても、ドレスを纏った清楚な貴婦人が、人狼の爪攻撃をすました顔で受け止めたりすれば面白いでしょ?それだけで吸血鬼の凄さが表現できるじゃん。その貴婦人の腕のひと振りで人狼が壁までふっ飛ばされるとかさあ。さらに、その人狼もそのまま壁に爪をつき立ててぶら下がるとか、いくらでも「人外の者共」の超常能力を演出する事なんて出来るのになあ。
こういう最近のアクション映画における、「演出の下手さ」や「分かって無さ」にはウンザリ。
また、人間と吸血鬼の混血に新たな可能性を見出すという設定が「吸血鬼ハンターD」の中途半端なパクリ。元老院のジジイも偉そうな割にマヌケ過ぎる。Dの「神祖」を見習え。ラストの戦闘シーンもあまりにショボい。満月の夜の貴族なら、身体を真っ二つにされても死なないくらいの不死性を持っているはず。ジョジョの「DIO」を見習え。
何にしても、「吸血鬼」を描く際の美意識が薄い。「凄絶にして凄艶な魅力を持った危険な魔物」という基本だけは外してはいけない。
PS.こういう作品を見ると、つくづく日本の漫画の演出レベルの高さが分かる。 |
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