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タイトル名 |
トータル・フィアーズ |
レビュワー |
わいえすさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2004-07-10 03:41:47 |
変更日時 |
2004-07-10 03:41:47 |
レビュー内容 |
「アメリカ国内で、テロリストの手により原爆が使用されるというショッキングなストーリーにもかかわらず、いまいち迫力に欠けるのは、恐らく、核の恐怖をきちんと描いていないせいだろうと思われる。この作品には、皮膚がケロイド状に垂れ下がり、断末魔の呻きを上げる被爆者の姿も、黒焦げになった死体の山も出てこない。焦土と化したボルティモアの町並みも、ほんの一瞬、しかも夜のシーンで登場するのみである。同様に核兵器が使用される、ミミ・ロジャース監督作品「ピースメーカー」において、映画の冒頭、列車事故の救出に向かおうとする年老いた農夫たちが、核の閃光に呑み込まれる、ほんの一瞬で、その恐怖や哀れみを、十二分に表現していたのと比べると、たいした違いである。倫理的にみて、あるいは唯一の被爆国民としての感情という問題を差し引いても、この欠陥は、純粋に映画としての面白さを半減するという意味で、致命傷だ。まるで気の抜けたサイダーのような作品になってしまった。しかし、もし9・11がなかったら、この作品も、非現実的として映画化されることはなかったかもしれないと思うと、やはり世界は変わったのだなと、実感を新たにする。」という投稿をしようと思ったら、下ですでに似たようなことを書かれておりました。でもせっかく苦労して書いたので投稿させて頂きます。エージント・スミスさん、気を悪くしないでくださいね。 |
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