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タイトル名 |
道(1954) |
レビュワー |
ぱんたさん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2005-05-24 12:06:52 |
変更日時 |
2005-05-24 12:06:52 |
レビュー内容 |
映画好きの友人三人がここ何年かで一番なのはなんて映画? と聞かれて紙にめいめい書き入れ、せーので出すと、三人とも「道」であったという....。ある本に出ていた逸話です。この話が頭を離れなかったせいで、いつか絶対に見たいといつも思っていました。実はこれを見たのは半年以上前です。見てすぐは重たい内容に圧倒されて、なかなか感想としてはじき出せず投稿が遅れてしまいました。ザンパノに幾度も嫌な目にあわされても彼がどうしてるかな? とか又逃げてしまえばいいのにって思うのに迎えに行ってみたり、何とか彼の為に何か出来ることはないだろうかと自分なりに一生懸命なジェルソミーナの健気さに、はがゆい様な切ない様などうしようもない気持ちにさせられます。そのたびに彼女は「ザンパ~ノ」って小さな声で彼を呼びます。映画の中でも彼は獣のようだと言われていますが、夜の砂浜で彼女を無くしたことの懺悔と後悔と悲しみにくれている姿は、砂まみれの哀れな汚い野良犬が闇にむかって遠吠えをしているように見えます。暗い夜空を見上げて彼はなにかを聞こうとしているようにも見えるのです....。あのジェルソミーナの「ザンパ~ノ」という小さな呼び声を....。悲しみでめちゃくちゃになった野良犬のような彼を今度も又そうっと呼びにきているんじゃないかと...必死にその呼び声に聞き耳をたてているかの様に...。この短く、暗いラストシーンは印象的で、泣き崩れたザンパノからこのストーリーの全てが流れ出してきているような感じがします。 |
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