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タイトル名 |
ユージュアル・サスペクツ |
レビュワー |
karikさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2007-11-04 15:39:48 |
変更日時 |
2007-11-05 21:47:24 |
レビュー内容 |
みなさん、ヴァーバルがセゾということで納得されているようですが、果たしてそうなんでしょうか。物語の多くはヴァーバルの回想ですが、騙されていませんか?映画の中で、事実として提示されていることと、ヴァーバルの作り話をきちんと分けて考えないと紐がもつれるように混乱してしまいます。ヴァーバルのように、整然と整理・整頓されたロープの隙間から真実を凝視しなくてはなりません(^^ 映画で事実として提示されていることは、実はそんなにありません(このことを不快に思う方が多いのは私も頷けます)。 例の面通し連中がサンペドロ港に停泊中の貨物船を襲撃したこと。ヴァーバル以外は死んでしまったこと。キートンの恋人イーディも殺害されたこと。重要な事実はこれだけです。コバヤシと呼ばれる男の本名はもちろんわかりませんし、事務所に「小林」と書いてあっても所詮はヴァーバルの作り話です。FAXの似顔絵も、「カイザー・セゾ」だとアーコシュ・コバッシュが思いこんでいる男の顔の似顔絵であり、それが本当のカイザー・セゾかどうか、映画では示していません。 私が思うには、カイザー・セゾの作られたイメージが正しければ、ヴァーバルは違うと思います。ヴァーバルはもっと繊細で緻密な犯罪を犯すはずで、逆に度胸が据わって何でもやりそうなのは「コバヤシ」の方ではないかと思います。どちらかがセゾかも知れませんし、二人とも違うかも知れません。あるいは二人で作り上げた虚構のボスなのかも知れません。 はっきり言えることは、どんなにしっかりと筋道を立てた推理をしても、結局ブライアン・シンガーは小便をかけてチャラにしてしまうということです。それでも謎解きをしたい人はどうぞ、これがブライアン・シンガーのメッセージだと私は考えます。 さて、キートンの残虐性を示すためにイーディが殺されたという話がでてきますが、殺されたのは事実ですが、キートンがセゾではないのですから、殺害理由は謎ですし、キートンが殺したという事実も提示されていません。つまりイーディは別の理由で殺されたと言うことになります。「コバヤシ」が怪しくありませんか? あ、監督、かけないで!! |
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