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タイトル名 |
いまを生きる |
レビュワー |
VNTSさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2010-07-16 18:30:04 |
変更日時 |
2010-07-16 18:30:04 |
レビュー内容 |
「教科書なんて破いちゃえ!」など、型破りな授業で生徒の興味を引き、「自由」を崇拝する思想。 自分のやりたいようにやれと。ワガママに生きろと。枠にはまるなと・・・。 その授業がどこまで影響があったのかは分からないが、結果を見てみると、一人の生徒が自殺するまで追い込まれてしまった。 自殺したニールの父親は、この作中では鬼のような悪者役として映っている。 子供の意思を聞かず、家来のように命令する父親なんて、最低な親だ、っていう設定。 いや、まてよ。何かが引っ掛かります。 こういうシーンって、ドラマでも小説でも良くあるシーンです。 でも、子供が自殺まで追い込まれちゃうってのは、聞いたことがない。 大抵、家を飛び出すとか、暴力で対向するとか、「無理とは分かっているけど抵抗したい!」っていう程度のもの。 何かがおかしい。 ニールの父親や学校全体の思想で共通しているのは、お受験ママと同じように「上流階級のコミュニティに入る為の最短・最適な手法」を重んじている。 そこには、個性や自由を捨てでも、成功者となって欲しいという思いが含まれている。決して子供を殺すまで追い込みたいとは思っていない。 キーティングの思想は、その逆。人間らしさ、自分らしさとか、自由を掲げている。 その2者の思想の根底は、パラダイムが異なるので、どちらが良いとか悪いとかは、杓子定規で測れるものではない。 その時代・その国・その家族などなど、様々な要因が含まれることで、2者の優劣は全く変わってくる。 その異なる2者の狭間で苦しんだニール。 一見、キーティングの思想は、人間らしく見えます。 しかし、「個」を重要視する考え方のみだと、狂気の沙汰となる末路が待っているだけです。 「社会」との関係を踏まえて授業していれば、ニールの自殺は防げたかも知れない気がします。。。 |
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