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ストーカー(1979) - たましろさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ストーカー(1979)
レビュワー たましろさん
点数 10点
投稿日時 2003-11-06 23:40:04
変更日時 2004-02-19 19:46:08
レビュー内容
この映画の主題は二つある。一つはタルコフスキー映画全般のテーマである「時間」である。それは、ストーカーの家のテーブルにあるグラスが揺れるシーン、長回しで淡々と撮った前半の滑車で走るシーン(観る者はストーカーたちと同じ時間を共有させられてしまうのがおおきなポイント)や、後半、トンネルを作家が歩く場面(すさまじい時間の緊張が伝わってくる)、そして三人が、肉挽き機から難を逃れて、砂が敷き詰められた部屋に到達して、休む場面などで象徴されていると思います。こういった場面から分かるように、この映画での時間の次元の中心は過去の回想ではなく、現在進行形の時間の流れである。それをタルコフスキーお得意の水の描写を絡ませながら描いている。この水の描写で特に印象的なのが、望みが叶えられる部屋に入ることを断念し、座り込む三人の前で降り注ぐ癒しの雨である。そして、もう一つの主題は現実主義と理想主義の対比であろう。ゾーンという理想主義が渦巻く場所にしか自分の生きる意味を見出すことのできないストーカーは、同じような不幸な人間をゾーンへと導くことで生きる目的、一種の優越感を感じている。しかし、ストーカーの妻はゾーンにいくストーカーに嫌気がさしており、現実的な生活を望んでいる。妻は夢が叶うゾーンを否定し、普通の生活は苦しいけれど、そこに一筋の幸せがあると思っている現実主義の人間である。そこに理想と現実の対比があると思われるのだ。それはまた徹底的なリアリズムで描かれたストーカーの家と幻想的で不思議なゾーンの対比でもあるわけである。そして圧巻なのは、最後、こんな絶望的な世界に舞い降りた一筋の光 それが娘の超能力である。この奇跡はは一瞬、歩いているかのような錯覚を受けた娘のショット(実は肩車してるだけであるが)というこれから起こる奇跡の暗示が示されてから発生するわけだが、これによって観る者は救われるわけである。 タルコフスキーはこの映画を通じて、絶対的に非可逆である時間の厳しさを提示したあと、一つの光をみせることで、我々に生きる希望を投げかけているのではないか。
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投稿日付邦題コメント平均点
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