みんなのシネマレビュー
花とアリス〈劇場版〉 - 紅蓮天国さんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 花とアリス〈劇場版〉
レビュワー 紅蓮天国さん
点数 9点
投稿日時 2004-02-27 22:20:21
変更日時 2004-05-29 15:10:45
レビュー内容
目をつむり、胸に自らの思い出を丁寧に描き出す。それはひどくおぼろげで、淡く、一瞬経つとすぐに消えていってしまう・・・。岩井俊二監督の映像にはそれと似た優しさがあるような気がする。冬の終わりを告げる朝の、黄金色の陽光のように。だから観る者の心の中に素直に染み込んで、その温もりを感じとることができ、いつまでも包まれていたいほど心地がいいのだ、と。

風に散る桃色の桜、はためく2人の黒い髪。緩やかな波打ち際、まぶしい太陽、舞い上がるのは無数のトランプ。家に咲く色とりどりの花々、そして白い光の中、華麗に踊り続けるアリスの姿。それらはみんな、あぁ、涙が出るほど美しい。それが些細な、例えばどこにでもある喫茶店であっても、その風景は驚くほど光に満ちている。そうして気付かされる。そう、この世界はこんなにも美しいのだと。

好きな人が自分じゃない別の人を好きだと知ったときの、雨の中のあの表情。机の列が少し曲がった、2人だけのガラリとした教室。じわじわと心に広がりくる共感。「邦画は苦手」といって聞かない人々に伝えたい。共感、懐かしさ、これらをはっきりと感じる事が出来るのは日本映画だけだ。

幻想世界のように美しい映像は、まさに「不思議の国の花とアリス」。記憶喪失、三角関係、定番を逆手にとった一筋の物語に、奇妙で可笑しな人間たちが瑞々しい葉として連なる。そして鈴木杏と蒼井優の、まるで水面に反射する日差しのようにキラキラ眩しい魅力が、永遠に美しい花として咲き誇るのだ。

間違いなく、これは世界一美しい青春物語。
紅蓮天国 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2005-09-22NANA35.16点
2005-08-18リンダ リンダ リンダ86.80点
2005-08-04亡国のイージス85.12点
2005-07-09宇宙戦争(2005)85.89点
2005-07-02戦国自衛隊154943.32点
2005-06-21リチャード・ニクソン暗殺を企てた男86.09点
2005-05-18コーヒー&シガレッツ96.42点
2005-03-22エターナル・サンシャイン86.60点
2005-03-19いぬのえいが86.36点
2005-01-20Jam Films S53.57点
花とアリス〈劇場版〉のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS