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タイトル名 |
遠い空の向こうに |
レビュワー |
元みかんさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2004-04-05 03:05:25 |
変更日時 |
2005-09-03 22:44:47 |
レビュー内容 |
私が理系に進み、その道に挫折したからでしょうか。胸の奥からじーんとこみ上げてくるものがありました。何度も何度も打ち上げ実験に失敗する。それを、何度も何度も改良して、再挑戦することの繰り返し。コミカルにテンポよく描かれていて、とても楽しい雰囲気なのですが、この苦労といったら並大抵のものではありません。実際に実験なんかやらなくても、同じような苦労は多くの人がなさっていると思います。特にこの就職難の折り、何度面接に行っても就職までたどりつかない……私もはじめての就職活動でン十回と面接を受けました。それで、なんとかギリギリ希望の職種に滑り込んだわけです。話とはまったく関係ありませんが、そんな想いがよぎってきて、ジワジワと感動してしまいましたね。実際問題、私はふるさとから都会に出て、それなりに好きな職に就くことができました。もちろん故郷(父や母のところに)戻りたいと何度も思いました。街を捨てたところなんて、この物語の主人公と同じです。親とのいざこざもありました。だって、私は大学生になるまで地元を離れないつもりだったんですもの。地元で学校の先生になるっていうのが高校生までの目標だったはずなのに、親からみると裏切られたような感じだったでしょう。でも、一生懸命やりたい気持ちをみせて努力するとわかってくれるんだ!って、なんか自分とオーバーラップしちゃって……困ったものですね。30歳を超えた人間のノスタルジックというか、自己投影ってホントにみっともないものなのに、なんだか涙が出てきてしまうのです。炭坑の街で、街とともに生きる親を含めた大人たちに敬意を感じることができてはじめて、少年たちの夢は周りの人々にも応援してもらえるんですよね。私も地方を支える父親、母親たちの生き方に尊敬の念を送りながら、自分の道を進んでいけたらと思っています。もっと早い時期、そう大学生の頃に観たかった映画のひとつです。映画ひとつで人生が変わるなんて思いませんが、若い頃の私にはこういう作品が必要だったような気がして、しょうがありません。 |
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