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タイトル名 |
エイリアン2/完全版 |
レビュワー |
マーチェンカさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2010-09-05 02:42:12 |
変更日時 |
2010-09-05 02:42:12 |
レビュー内容 |
過去にこの作品の「劇場公開版」(と表現するべきなのでしょうか)に対してレビューを投稿したのですが、今回見直してみたのがこの「特別版」でした。従って特別版に今回投稿するこのレビューに関しては、過去に投稿した「劇場公開版」の修正レビューという位置づけにしたいと思います。
まずはこまごまとした不平めいたものを先に書いておきたいと思います。訳のわからないもの(エイリアンたち)にまともに対峙してようやくその「怖ろしさ」を思い知る海兵隊員たち、というその姿がたいへんリアルに感じられたのに対し、その「リアルさ」を、果たして「リアルであるから」というその理由のみによって無条件に評価して良いものかどうか、個人的には迷ってしまうところです。と言うのもこういう心理と言うのは、例えばイラクに駐留する米軍兵士たちにとっては、いまだに決して絵空事ではないであろうという連想も働くと同時に、「そもそもそういう状況に立ち至った『経緯』自体、検証が必要なのではないか」という点を見過ごしたままで、その「リアルさ」を受け入れて良いのかとも思ってしまうからです。
また(自分自身短絡的な考えだとは思うのですが)簡単に「核爆弾でやつらを一掃してしまおう」と作中人物が口に出してしまう点も、反射的に警戒心を抱いてしまいます。
とは言えそういう点を仮に考慮に入れたとしても、この作品が依然として大変な傑作であることには変わりないと思います。観客を物語に引きずり込むサスペンス性、エイリアンの造形の生々しさ、そして何より観客たちにも基地の中を歩き回らせているように感じさせる生々しい臨場感・・・全く非の打ち所のない面白さだと思います。
そして(既にこの作品のレビューページで取り上げている方もいらっしゃいますが)作中に存在する「女性(と言うか「母性」)の強さ」を感じさせる点が、今回見直してみて印象的だと感じました。それは何も主人公のリプリーだけではなく、個人的にあの「女王エイリアン」からも感じられたということも、告白しておきたいと思います。重ねて書いておくと、ラストのあのリプリーとエイリアンの一騎打ちシーンから、「母と母の闘い」とでも表現するしかない妙な迫力も感じました。 |
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