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タイトル名 |
E.T. 20周年アニバーサリー特別版 |
レビュワー |
あむさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2005-09-14 16:53:30 |
変更日時 |
2005-09-14 17:01:38 |
レビュー内容 |
1982年のオリジナルと比較すると、これはかなり改悪された作品だと思う。 CG化することで映像面を向上させたいのも分かるが、向上させたつもりが 甚だ、風合いをつぶしているシーンも少なくない。例えば冒頭と最後の宇宙船の 発光具合。噴射口の光がオリジナルでは、風合いのある直線系のライトであった のが、ぼやっとした明滅に変わっていて、オリジナルの持つ光の風合いを損なった。 また、オリジナルではセリフや効果音の特に微細な音に独特の強調感を持たせていたのだが、音質面でも変更されてしまっていて、これが変に自然というか普通になってしまった。そのため、以前持っていた音の特色を失ってしまっている。 決定的にダメなのは、本作で一番カタルシスが得られていたシーンである、 エリオット達が警官達に追い詰められるシーン。 警官の持つ銃が無線機に差し替えられてしまったために、彼らの絶体絶命の度合い、絶望的な状況が半減してしまっている。警官の銃をカメラが抜いて、それを目にしたであろうエリオットが目を固く閉じるという一連のシーンの意味合いが全くかき消されているのだ。 これによって、その直後に続くシーンでのカタルシスが半減してしまった。 スピルバーグは一番、この「銃」の修正をやりたかったらしいが、流れやシーンを 変えずに「モノ」だけを変えたために、作品の微妙な整合性に影響を与えてしまい、 面白み自体を落してしまった。 そんなにこの「銃」に嫌悪を抱くのなら、手直しなんてやらずに、自作品としては封印してしまえば良かったのだ。 未見の方には、1982年のオリジナル版をお薦めします。 |
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