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タイトル名 |
キャスト・アウェイ |
レビュワー |
TANTOさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2011-01-19 11:40:34 |
変更日時 |
2011-01-19 11:40:34 |
レビュー内容 |
個人的には難破後の無人島暮らしより、それにより影響を受けた彼の環境の方に強く心が動きました。そして生還後のストーリーが奥さんを責める内容じゃなくて本当に良かった。もしそうだったらこの映画の評価はかなり低かったでしょう。 死んだと思っていた夫が数年後に帰ってきたことで生じる奥さんの戸惑い、自分の妻の新しい夫や暮らしを目の当たりにして呆然とするチャック(=トム・ハンクスさん)の心情が絶妙なタッチで描写されていたと感じました。映画を観て感情移入するかぎりでは、奥さんが新しい旦那を持ったのも仕方ないと思いますし、それを非難もできないと感じました。チャックも奥さんもどっちも何も悪くないのに、とてもやりきれない、切ない気持ちになるストーリーです。 そしてそんな複雑な感情が絡み合う中、しっかりと区切りを付けて「おまえは家に戻るべきだ」と奥さん(元)を諭すチャックは格好良かったです。奥さんも、思い出の車をチャックに返すことで彼が夫だったと言う過去にけじめを付けたのではないでしょうか。 人情が感じられて心にしみる映画でした。
無人島暮らしの前半と後半でチャックの自然に対する姿勢が変わったのも興味深かったです。前半ではやはり文明社会で育った影響からか足に布を巻いて靴代わりにしたり、懐中電灯に頼ったりというシーンが多かったですが、後半はほぼ全裸で自然に調和しまくりな感じが彼の無人島生活の長さを物語っているようで、そういう意味で興味深いものでした。 しかしFeDexの包みはもっと先に開けるでしょう、ふつう。彼の行動でそれだけが不可解と言うか、疑問です。自分なら無人島に漂流したと分かった時点で何か使えるものは無いかと、それこそ何でも利用してやろうと思いますが、彼はFeDex社員のプライドが邪魔をするのかなかなかそれに手を付けませんでした。死体から財布やら何やら取っておいて何をいまさらと思いました。
しかしこれだけの限定されたロケーションにおいて、これだけの尺の映画で、それでなおかつ時間を忘れて楽しめたと言うのはやはりとても面白かったからだと思います。是非チャックの気持ちになって観て欲しい映画です。 |
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