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タイトル名 |
ファミリー・ツリー |
レビュワー |
TANTOさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2013-05-12 13:09:31 |
変更日時 |
2013-05-12 13:09:31 |
レビュー内容 |
どっちかというとヒューマンドラマ系の映画は私は敬遠するタイプなのですが、なんとなく観ることに。ですが『LOST』シリーズをコンプリートした自分としては、ハワイがロケ地だった『LOST』の情景を思い出せてとても入り込みやすかった映画でした。
一般に「楽園」「パラダイス」と形容されるハワイを舞台として、そんなイメージとかけ離れたある一家の苦難が描かれます。冒頭から奥さん意識不明の危篤状態。娘たちは素行が良いとは言えず、肝心の一家の大黒柱の父親との関係も不良・・・。というやや鬱になる状態から話はスタート。
はっきり言って中盤くらいまでは「苦手な雰囲気」の映画でした。父親は頑張ってるけど娘はやる気無いし、彼氏なんか「何でこいつ映画に出したんだ!?」ってくらいのイライラキャラで、「みんなのシネマレビュー」の評価で行けば「3」くらい付けてやろうかなと思っていたくらいです。 しかしそこからの家族のつながり方がすごい。決して妥協しないお父さんの姿勢が娘たちにもわかってきたのか、急接近と言うわけではなく本当に徐々に子供たちがお父さんの苦悩をわかっていく過程が丁寧に描かれていました。
極めつけは父親(=ジョージ・クルーニーさん)に向かってその義父が彼のことを罵倒するシーン。ただただ自分の娘のことが可愛い義父は彼女の浮気のことなど知らず義理の息子のマットをなじり続けるのですが、それを見かねたアレクサンドラと彼氏が「お父さんは精一杯頑張ったわ!!」とマットを擁護します。義父は黙って俯き、マットとアレクサンドラそして彼氏は部屋を出ます。そして外から部屋をのぞくと、ただ黙って娘の顔をなで続ける義父の姿が。それを見てアレクサンドラと彼氏も何かを感じます。
このシーンはとても思うものがありました。一言も発することができない人間の周囲にどれだけの思い・気持ちが交錯し、争いを生み、理解を生むのかと。
一つだけ蛇足と感じたのはやはりタイトルにもなった『The descendants』=「子孫たち」という部分でしょうか。私としてはこの部分はいらなかったかな・・・と。そんなに物語の大筋に絡む部分でもありませんでしたし、私はこのストーリーとハワイの情景でお腹いっぱいでした。変にお金が絡んだりする話は、ただただ蛇足と感じた。 |
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