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タイトル名 |
マルホランド・ドライブ |
レビュワー |
モーフィアスさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2003-11-01 20:02:37 |
変更日時 |
2003-11-01 20:02:37 |
レビュー内容 |
モロにネタバレのレビューです。未見の方は注意!! 非常に複雑。もうちょっと分かりやすくしてくれーと叫びたくなるが、謎が謎を呼ぶ展開に最後まで引き込まれました。何度か見返しているうちに見えてくるものがありました。意外と物語はシンプル。 ダイアンが田舎から女優を目指しハリウッドに出てくる。しかし現実は厳しく、映画の主役はカミーラに奪われてしまう。カミーラと性的な関係になるがカミーラは監督と結婚し、ダイアンは棄てられる。仕事と愛に破れたダイアンはカミーラの殺害を依頼するが、精神的に追い込まれ自殺する。ここまでが、現実世界の話です。冒頭から、カミーラが青い箱を開けるまでが、成仏していない(日本的な表現?)世界。ダイアンが考える願望・希望の世界です(ベティとリタの世界)。カミーラは交通事故では死んでいない。これはドジな殺し屋が出てきて交通事故の話を聞くところから想像できる。ベティはリタにダイアンの死体を見せ、悲しみを分かってほしいと願う。ベティとリタは性的関係を持つが、ダイアンにとってその先の幸せは未体験の為、それ以上先に進めることができない。クラブ・シレンシオはダイアンの世界に影響されない本当の死後の世界。そこで二人は"現実に"死んでいることを理解し、癒され、涙する。ブルーボックスを開け、カミーラの魂は解き放たれる。悲しい話です。自分の中で理解した瞬間、泣けました。
既に気付いた方もいらっしゃるかと思いますが、エンドクレジットにある「JENNIFER SYMEに捧ぐ」というのは、リンチ監督の下で働いた経験があり、キアヌリーブスの元彼女でキアヌの子を死産して後に別れ、交通事故で亡くなってしまったという悲しい女性に捧げた映画だそうです。ダイアンと重なって、また泣けてきます。 |
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