|
タイトル名 |
戦場のピアニスト |
レビュワー |
一般人さん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2004-05-03 00:28:29 |
変更日時 |
2013-12-13 20:02:27 |
レビュー内容 |
いま見終わりました。素直に良い作品だと思います。 ただ他の人も書いていますが主人公は少し運が良過ぎですね。 それはともかくとしてこの手の映画は見続けるのが痛いです。 この映画もそうですが途中で吐き気を催すというか。。。 子供は見ない方が良いでしょう。
戦争と言う状況が進行し それが人種絶滅と重なった時にどうゆう過程を経て行くのか?それが克明に描かれています。 主人公は名の知られたピアニスト。家族と共に絶滅収容所に送られる寸前 友人に助けられて生き残ります。その後彼の同胞達は武装蜂起したりますが 彼は何とか生き残る道を選びます。
彼の友人が言います。「逃げ出すのは簡単だよ。しかしそれから生き延びるのは至難の技だ」と。 まさにその通りで彼は生き延びる為に様々な同胞達の善意に縋って 何が何でも生き延び様とします。何度も死に掛けますが それは信念などでは無く
死ぬ事への恐怖や人間の生存本能と言う物なのでしょうか。 ともかく彼の周りで味方が虫けらの様に殺されて行きます。
でも彼は戦いません。恐怖で震えながら割れたガラス越しからそれを見ている。 「無駄死にだ」とも言う。
有る意味卑怯とも取れる行動ですが 自分はどっちなのかと考えれば やはり彼の様に震えているだけでしょう。
つまり戦って死ぬのも人生なら 最後は敵であるナチス将校の哀れみや善意に縋って生き延びるのも人生だと思いました。
彼は敵である若い将校の前で堂々とピアノを弾きます。 悲しく激しく。そして若い将校も心を打たれて彼を助けてしまう。
やがてドイツは敗北します。若い将校はソ連軍に捕らえられ 彼もまた解放されたユダヤ人に「私は戦場でユダヤ人ピアニストを助けたんだ」 と命乞いをします。
この場面が戦争と人間(1個人)の関係を如実に表す場面でしょう。 素晴らしい着想だと思いました。
戦争はかくも愚かしいですが 私達の生きる現在でも適当な理由を付けて戦争を始めてしまう 愚かしい大国が現実に有る。過去に何も学ばずにです。 歴史は繰り返すしか無いのでしょうか?それを考えると少し鬱に成りますね。 そのぐらいリアリティーの有る映画です。
|
|
一般人 さんの 最近のクチコミ・感想
戦場のピアニストのレビュー一覧を見る
|