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タイトル名 |
さよなら子供たち |
レビュワー |
中山家さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2003-12-03 02:11:32 |
変更日時 |
2003-12-03 02:11:32 |
レビュー内容 |
こどもたち=純粋無垢・天真爛漫な存在、と型にはめていないところがいい。悪ガキがいて、いじめがあって、それでも独自な「彼ら」の世界がある。けれども、響き始めた戦争の足音は、その全てを奪っていく。激しい戦闘シーンも、流れ続ける血や涙の描写も無いけれど、「彼ら」の世界が無残に葬り去られる様子が、降りしきる雪のようにただ淡々と描かれる。「さよなら」の言葉は、去り行く仲間に対してだけではなく、二度と戻らない「彼ら」の世界に対して向けられていたのかも知れない。そして、友人に対して何の力にもなれず、あの日に帰ることも出来ない、傍観者である「私」に対しても。 |
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