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タイトル名 |
武士の一分 |
レビュワー |
ロイ・ニアリーさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2006-12-23 05:42:14 |
変更日時 |
2006-12-23 06:50:47 |
レビュー内容 |
原作がそうなのだからといわれればそれまでだが、山田洋次のこの三部作はシチュエーションが皆同じ。この似たような物語をつくった意図は何だったのか、僕にはよくわかりません。今作は愛する妻を手籠めにした上役に対する復讐劇。確かに悲劇なのだが、復讐劇に持って行くためのお膳立てが整いすぎていてどの登場人物もどうも存在感がない。しかも妻の行動も僕には浅はかに見えてしまう。僕は敵役のキャラクターにどれだけ深みを持たせられるかが、このような物語のクオリティを左右すると思うのだが、島田藤弥の悪徳ぶりがいかにも底が浅い。「たそがれ清兵衛」のような敵役の人生を感じさせるような切なさが何もない。また下級武士の暮らしを丁寧に描いたり、城中の官僚的な組織の描写ははそれはそれで興味深いが、もはや三作目になるとそれ程目新しくもない。「たそがれ清兵衛」は名作だったのに、三作目に至ってスケールが小さくなってしまった印象でした。 |
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