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タイトル名 |
ラストキング・オブ・スコットランド |
レビュワー |
ロイ・ニアリーさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2007-11-09 14:02:53 |
変更日時 |
2007-11-25 07:15:30 |
レビュー内容 |
独裁政権の罪はニコラス・ギャリガンには関係のないことなのだが、はっきり言って彼の今回の災難は皆自業自得の結果といえる。ウガンダの歴史も知らずこの地を訪れ、道中や診療所では女に手を出し、アミンの接待攻勢に負けて診療所をほっぽり出してしまう。あげくにはアミンの第3婦人にまで手を出すのだ。その彼の軽薄さはアフリカに対する白人、西欧社会のスタンスを皮肉っているのではないかと思える。実際、英国植民地時代のウガンダで育ったアミンは、西洋白人文明の横暴と偽善をよく知っているのだし、製作者は逃げ出そうとするギャリガンに対しても、その薄っぺらさを喝破するようなことを言わせている。 本作は社会派の硬派な部分、アミンという人物と政権の狂気、西洋白人文明の偽善も描かれるが、同時にギャリガンが自らの浅はかな行動が元で蟻地獄に落ちていく様をサスペンスタッチで描くという娯楽性も追求しており、一級のサスペンス映画としても楽しめた。 |
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