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タイトル名 |
愛しのローズマリー |
レビュワー |
もっち~(←にょろ)さん |
点数 |
3点 |
投稿日時 |
2004-09-14 16:38:41 |
変更日時 |
2004-09-14 16:41:36 |
レビュー内容 |
「人を外見だけで判断するな」なんて当たり前の事なんでしょうけど、実際外見で判断する人って多いですよね(自分もそうですけど)。しかしながら、「美」の規準って何なんでしょうかね?人によって、もしくは文化・時代によって女性の「美」の規準って違いますよね。平安時代の日本だったらちょっと下膨れで、目は切れ長な女性が美人だったし・・・。でも時代や場所が変わろうとも美人の規準を決めているのって大部分が男性なんじゃないでしょうか。女性が美しいかそうじゃないかを決めたり、評価するのは多くの場合が男性でしょう。男性は自分たちの思い描くステレオタイプ化された「美」を女性に強要して、それにのっとっている女性を讃美し、一報でそれにそぐわない女性を抑圧している部分が大いにあると僕は思います。
この映画は「人を外見だけで判断するな」という正論を大手を振るって掲げています。それは確かにその通りで人を外見だけで判断するのは良く無いと思います。しかし、その主張には全く説得力が無いのです。というのもこの映画に登場する「美しい女性」っていうのはいわゆるグラマーで痩せ型で整った顔立ちの女性ばかりでしたが、これってまさに現代の西洋人が持っている美しい女性のステレオタイプそのままじゃありませんか。その一方で「顔にやけどがあれば醜い」、「太っていれば醜い」などと勝手に決め付けて、「美」と「醜」をはっきりと二分させようと躍起になっています。「人を外見だけで判断するな」と言いつつも、見た目の「美しさ」や「醜さ」に固執しているのは何を隠そう制作者の側なのです。これでは説得力が無いのも頷けますし、結果的に「(見た目の)美とはこういうものだ」というステレオタイプを強化してしまっているだけです。
そして何とも皮肉だなぁと思ったのは、映画の中でカウンセラーが言っていた「人は女性の美の規準をTV、雑誌などのメディアによって洗脳させられている」という事実を制作者の側自らが実践してしまっている点です。なんとこの映画の制作者たちが「美」に対する観客の意識を洗脳する立場に立ってしまっていたんですね。そのカウンセラーの言葉をそっくりそのままこの映画の制作者に返してあげたいです。 |
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