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タイトル名 |
オー・ブラザー! |
レビュワー |
よしのさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2004-07-16 00:47:45 |
変更日時 |
2004-07-16 00:47:45 |
レビュー内容 |
脱獄囚3人組の主人公たちは、白い装束を着た何十人もの老若男女が声を合わせて「オー・ブラザー!」と歌いながら湖へ向かって歩む、文字通り神がかった宗教儀式に出くわす。 合唱は森に響き渡り、いかにも神聖な空気で包む。 信者たちは列をなして湖に体を浸し、神官らしき男に仰向けに頭を委ね、額をゆっくりと押されながら水にちゃぽんと沈む。 主人公のうち2人はそれを見てこらえ切れずに水に飛び込み、列に割り込んで自らの体を洗礼に投じては声を上げる。 「俺の罪は洗い流された!」
一人岸辺に残った伊達男ジョージ・クルーニーは、「そんなもので罪が洗い流されるわけがない!水に入ったら髪形が崩れるじゃないか!」とポマードでかためた髪を撫でつける。 英語ではそうもいかないだろうが、個人的には、神と髪の対比が面白い。
映画全般で言えば、「オデュッセイア」を原案にしたという宗教色と小気味よいユーモラスの対比、アメリカ南部の歪んだ風俗風刺と愛すべきカントリーミュージックの軽妙さの対比。 いずれもいかにも映画好きを喜ばせる。
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