|
タイトル名 |
トイレット |
レビュワー |
あにやん🌈さん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2011-05-09 21:07:03 |
変更日時 |
2011-05-09 21:07:35 |
レビュー内容 |
動き出す物語。『かもめ食堂』を起点とし、作品を重ねるごとに淀んで行った感のある『めがね』『プール』『マザーウォーター』に対して、荻上監督は前に進もうというベクトルを示したように思えます。ばーちゃんの存在によってバラバラだった兄妹が家族として意志を持って動き始める、その背景にある物への執着からの脱却は、ラストに至ってそこまでか!とブラックな笑いにまで昇華させたり。ただ、荻上監督の語り口は従来とあまり変化していないように思えて、それがこの「起伏がありクライマックスでの盛り上がりが設定されている映画」に対して相応しくは思えなかったのですよね。お馴染みのタッチ、登場人物の動作を淡々と追う、そこから今は捉えられても、じゃあそこまで重ねてきたドラマ、生はどれだけ反映されてゆくのだろうか?って言うと、それを想起させるまでのモノは存在しなくて。そしてそこから未来へ向かってゆく動のベクトルを感じさせてもくれなくて。ただ状況が転じてゆくだけなので、肝心のキャラの意志、映画の意志が大変に薄いものに感じられてしまいました。結果としてなんとなく前に進んでみようかと思うって程度の感覚の映画で、でも、それは映画作品自体が、と言うよりも作ってる人達の意識が、みたいに映ってしまうのはどーかと思ったりするんですよねぇ。あと、もたいまさこはイメージが固まり過ぎていて、そのイメージに依存しているようなフシがあるのも、ちょっとね。 |
|
あにやん🌈 さんの 最近のクチコミ・感想
トイレットのレビュー一覧を見る
|