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タイトル名 |
トゥモローランド |
レビュワー |
あにやん🌈さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2015-06-09 21:47:31 |
変更日時 |
2015-06-09 21:47:31 |
レビュー内容 |
謎をひっぱり過ぎたせいか、知りたいところがちゃんと見えてこない困った映画。 ユートピアがどのような意志によって成立していったのか、そしてそれが何故独裁者が支配する排他的世界へと至ったのか、その辺がどうも明確でないので映画全体がモヤモヤとした印象。とにかく肝心の後半がバタバタ。世界は大量のセリフによって説明され、それを咀嚼する間も与えられず少人数な登場人物のまま戦いが行われ世界は救われました、みたいな。 見終わって、なんかヘンな映画って感覚は否めません。
でも、それでもここまでいっぱい好きなものを並べられてしまうとね、低い点数付けるわけにもいかなくて。 最初のディズニーお馴染みシンデレラ城から既に世界は夢のトゥモローランド。レトロフューチャーなデザインの中にちゃんとディズニーランドのトゥモローランドのデザインも紛れ込んでいて(スペースマウンテンなんかハッキリと存在を主張してます)。 昭和の昔に少年少女が夢見た希望に溢れた未来都市がこうして明確な形でヴィジュアル化されているのを目の当たりにして、ときめかない訳がありません。 数々のSF映画のオマージュ(っていうかモロなモノいっぱい)まで散りばめられたそこは幸せに満ちた映像空間。 そして都市の守護女神の名を持つアテナ。クラシカルな魅力を持った謎の美少女。彼女の存在によってこの映画はまばゆい輝きを放ちます。想像もしなかった彼女の意外な見せ場も満載で(笑)
セリフで語られるテーマは安直に思えますが、でも、実際にそういう夢を見ていた人々が、今、未来に希望を見いだせなくなっているという現実。この映画に対する批判に多く見られる選民意識、それを感じるならば、それこそが未来に希望を抱けていない事の証明のような気もします。何故自分は選ばれる側の人間だと思えないの?と。夢と希望を持ち努力する全ての人間にトゥモローランドは開かれる、そんなオプティミスティックなメッセージを受け止める事がポイントだと思います。
『鉄腕アトム』と『メトロポリス』と『火の鳥2772』を足したような、本当に手塚治虫な世界の映画で手塚ファン必見の作品でもありました。 |
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