みんなのシネマレビュー
リップヴァンウィンクルの花嫁 - あにやん‍🌈さんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 リップヴァンウィンクルの花嫁
レビュワー あにやん‍🌈さん
点数 9点
投稿日時 2016-04-06 15:44:44
変更日時 2016-04-06 15:52:45
レビュー内容
 嘘とフェイクに溢れた世界でリアルな生を追い求める、けれどそれを求めている者自身が嘘とフェイクばかりで構成された存在なのかもしれず。

 わりと最初の方、結婚式のシーンあたりから映画にのめり込んで、あっという間の3時間が駆け抜けてゆきました。
 嘘とニセモノばかりで飾られ、組み立てられた結婚式、その切なさ、悲しさ。ジェットコースターのような展開の前半、騙され何もかも失ってしまうヒロインは、中身の無い、カラッポな存在。

 黒木華がとてもいいです。自分というものがまるでなく、ホワホワとクラゲのように漂い、流され、無防備に堕ちてゆくその姿は、本来ならば「もう少ししっかりしろ!」とイライラしてきそうなキャラなのですが、儚げな佇まいで「そういう生き方になってしまうのも仕方のない、弱い女性」を完璧に創造しています。

 その彼女がホンモノの存在へと変化してゆく、本物こそが生の実感を得られるのです、みたいな教訓めいた話ではなくて、映画の後半は本物でなければならない意味なんてない、嘘や偽物の中にも価値のあるもの、かけがえのないものがある事を優しく描いてゆきます。
 ヒロインとは対照的に強烈な存在感のCoccoは何もかも嘘とフェイクで作られた世界のお城に住むお姫様。お金の力を借りたお伽話ごっこの中に存在する、かけがえのないもの。

 見ていて、そうか、コレは自分が好きな「人間になりたい、なれないロボットの物語」なんだ、だからこんなに響いてくるんだ、って。岩井俊二版『オズの魔法使い』は、登場人物がブリキマンばかり。

 世界と他人と自分の実体を見つけられない人々に「この世界は嘘とフェイクばかりだけれど、だからこそ素晴らしい世界なんだよ」と優しく語りかけてくる映画でした。そう、映画ってモノが嘘とフェイクばかりで作られていて、その中に世界があって心が宿るように。
あにやん‍🌈 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-09-16ラストマイル66.15点
2024-09-07エイリアン:ロムルス56.12点
2024-08-31きみの色99.00点
2024-08-21フォールガイ45.71点
2024-08-13劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:Re:67.00点
2024-08-02インサイド・ヘッド286.66点
2024-07-25デッドプール&ウルヴァリン55.46点
2024-07-18ルックバック67.77点
2024-06-20劇場版 SPY×FAMILY CODE: White55.54点
2024-06-20劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:66.66点
リップヴァンウィンクルの花嫁のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS