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タイトル名 |
あらくれ(1957) |
レビュワー |
イニシャルKさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2008-06-23 00:16:40 |
変更日時 |
2023-06-28 22:06:42 |
レビュー内容 |
とにかく荒々しい主人公を熱演する高峰秀子の演技に圧倒されてしまい、見終わった特にはなにかすごいものを見てしまったという気がした。とくに加東大介扮する夫との取っ組み合いの喧嘩のシーンはすごく、今まで成瀬巳喜男監督の映画何本か見てるけどここまでテンションの高いシーンのある作品はなかったし、ラスト近くでの主人公が夫が愛人と会っているところに乗り込んでくるシーンもものすごい。この二つのシーンは本当に今まで見た成瀬作品から考えれば異質であるし、青観さんが書かれてるように川島雄三監督の作品のような勢いを感じた。そんな中でもこの映画は運命に翻弄される一人の女の生き様を描いたドラマとしても見ごたえのある作品になっていると思うし、最初に書いたように荒々しく、強く、逞しいヒロインを演じる高峰秀子が圧倒的な存在感を放っており、演技力も抜群で素晴らしいの一言である。それから、最初の夫を演じる上原謙が陰険なダメ男というのも珍しい。いつもと印象が違いすぎてしばらく気がつかなかった。映画館のシーンは弁士がいたり、途中でフィルムが切れたりして舞台となった大正時代の時代性がよく出てる。劇中頻繁にかかるチンドン屋の音楽も印象的。 |
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