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タイトル名 |
わたし出すわ |
レビュワー |
イニシャルKさん |
点数 |
4点 |
投稿日時 |
2012-12-20 14:07:31 |
変更日時 |
2012-12-24 00:41:48 |
レビュー内容 |
今日は森田芳光監督の一周忌の命日。偲ぶ目的で本作を見た。小雪は友達に惜しげもなく大金を差し出す主人公の女をミステリアスに演じていて、三丁目の夕日シリーズのヒロミ役よりこっちのほうが合ってる感じなのだが、金の出所が判明してからはそのミステリアスな雰囲気が一気に感じられなくなり、ただの強運の持ち主というふうにしか見えなくなった。どうせなら最後に主人公が株で大損するとかすればよかったのだが、それをしないで、人命は金では買えないというあたりまえのことを描いて終わられても困る。主人公に金をもらった人々のエピソードに関しては路面電車運転士の夫が主人公にもらった金を勝手に使い込んで借金まみれになった妻が挙句の果てに主人公を殺そうとするのは完全に勝手に逆恨みしてるだけだし、簡単に騙されて殺された女も自業自得としか言いようがなく、底が浅い。一方で故障したマラソンランナーが主人公の出した金のおかげで手術を受けることができ、またカンバックできたエピソードや、冒頭で主人公に10万円渡された引っ越し業者の男のその後をラスト付近でその男が主人公に語るかたちできちんと描いていて、そこは良かった。ただ、この両者を対として描きたかったのであれば、バランスがあまり良くないような気がするし、仲村トオルの存在も意味不明だ。森田監督の本作の次の映画は再びお金をテーマにした「武士の家計簿」だが、そっちのほうがまだ面白かったと思う。 |
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