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タイトル名 |
アウトレイジ ビヨンド |
レビュワー |
イニシャルKさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2013-10-03 17:42:20 |
変更日時 |
2013-10-03 18:41:40 |
レビュー内容 |
自身最大のヒット作である「座頭市」でもやらなかったたけし映画初の続編だが、前作が続きがあるような終わり方に思えなかったため、ちょっと無理やり感のある映画なのかと見る前は思ったが、そこまで無理やり話を続けているという印象はなく、むしろ続編としてはよく出来ていて面白かったと思う。しかし、登場人物が殺されまくる映画をというところから企画が始まったという前作に対して、今回はストーリー重視の作りになっているせいか前作のような勢いはなく、これでもかと言わんばかりのバイオレンスが全開だった前作に比べ暴力描写もかなり控えめになっていてインパクトには欠け、何やら普通に東映の任侠映画でも見ている感覚で、その分物足りないと感じるのも事実。(前作では印象に残る殺しのシーンが多くそれを楽しんで見ていたところがあり、それが面白さにつながった部分が大きかったのだが今回は普通に射殺が多い。)前作で新鮮な印象を残した三浦友和や加瀬亮のヤクザも2作目となるとやはり慣れて鮮度が落ちてしまっている。それでも三浦友和は好演しているが、加瀬亮はちょっと切れすぎで、前作ではもっと落ち着いたクールなキャラという印象があっただけにこれは残念。(見ていて「spec」じゃないんだからと思ってしまう。)今回は関西のヤクザが新たに登場し、その幹部のひとりを西田敏行が演じているが、普段温厚なイメージがあり、ヤクザ役を見るのは初めてにもかかわらずほとんど違和感を感じさせていないのは良かったか。「極道の妻たち」シリーズにおいて最後に岩下志麻に仕留められる役回りの多い中尾彬が序盤であっさりと殺されるのが妙に印象に残る。キャッチコピーでは完結と謳いながらラストは3作目がありそうな雰囲気だったがどうなのだろうか。この映画でたけしらしさがいちばん出ているのはラスト近くのパチンコ屋で三浦友和が殺されるシーンの無音の演出。たけしはこのシリーズや「座頭市」で大衆的な娯楽映画もできることを証明していて、こういうたけし映画も嫌いではないのだが、個人的にはまた初期の作品のような静かな雰囲気の映画を作ってほしいと思う。 |
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