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タイトル名 |
ダンサー・イン・ザ・ダーク |
レビュワー |
しったか偽善者さん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2003-11-29 19:38:26 |
変更日時 |
2008-08-03 23:35:52 |
レビュー内容 |
暗すぎる。あざとい。ビョークが美人じゃない・・などなど様々な不満の声(私の知人の意見。ミュージカル嫌いという人多数)。そのとおりでしょう。内容的に賛否別れ、おそらく否が多い作品かもしれません。カンヌでパルムドールを獲り、褒めないといけないという圧力に逆に反発したくなるような作品でもあります。しかし、万人受けの娯楽作でない重苦しい内容で、この驚くほどのレビュー数は無視できないのではないでしょうか?。あんなに実験的で挑発的で悪趣味で悪意に満ちた変態的作品なのに・・・。まぎれもなく既に映画の歴史に残ってしまっている作品じゃないでしょうか?。我らの時代の傑作の一つであり、リアルタイムで観たことを将来誇れる映画じゃないかとさえ私は思ってます(おおげさ?)。「正しい」映画の観方じゃないかもしれませんが、本作に関しては、ドグマ95がどうの、撮影がどうの、アメリカがどうのといったことは鑑賞後何年も経った今でさえ私にとってはどうでもいいことです。映画館、ただ真っ黒の画面、静寂の中に闇の底から流れてくる旋律、妙に不安な幕開け。その後の体験は唯一無二の激しくも神秘的と言っていいようなものでした。別の世界から響いてくる叫びのようなビョークの歌声。めくるめく鮮烈な脳内妄想ミュージカルシーンの開放的でありながら危うげな現実逃避。時を忘れました。映画館であんなにとめどなく涙が流れたことはありませんでした。どれだけ現実世界に拒絶されようが、あえて生きていく意味が人生にはある。そう感じました。この映画は強烈に人の心をかき乱すからこそ嫌われるんだと思います。勝手な思い込みの勘違いな自己陶酔と言われても全然かまいません。私はこの映画を陳腐だと評価することはとてもできません。 |
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