|
タイトル名 |
スワロウテイル |
レビュワー |
ひのとさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2004-01-19 22:42:52 |
変更日時 |
2004-05-18 21:26:08 |
レビュー内容 |
戦後日本のあまりにも異常なレベルの経済成長と、それが故にそこここに生じた埋めようのない破綻を、1つの架空都市を隠喩にして見事に描き出した作品。そこでは金が人を豊かにし、そして殺す。物質主義と拝金主義に生きた者は、物と金に殺される。懐古性と現代性が、刹那性と悠久性が共存する不思議な世界。お互いがお互いの概念を拒否し合い、それでいて両者が奇妙に融合する不思議な街。まさに戦後日本の縮図。刹那的に希望を手にしては、結局は不可能な現状打破。それに対して住人はただただ失望と諦念を抱くことしか出来ない。現代日本への痛切な皮肉。役者陣に関しては、ちょっとやり過ぎの豪華キャストだな、とも思うのだけれど、伊藤歩は良かったし、三上博史も上手い。CHARAも恐ろしく可愛く、適役だった。グリコの役は彼女しか考えられない。主題歌も本当に素晴らしい。昔、Mステで珍しくタモリが聞き惚れていた。歌が終わってカメラが戻ってきたのに、口を開けてぼんやりして、司会業を3秒位忘れていた(笑)。そして一言「いやあ、いい曲だ」。うん、いい曲だった。 |
|
ひのと さんの 最近のクチコミ・感想
スワロウテイルのレビュー一覧を見る
|