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タイトル名 |
天空の城ラピュタ |
レビュワー |
ひのとさん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2003-12-29 21:27:53 |
変更日時 |
2003-12-29 21:27:53 |
レビュー内容 |
つわものどもが、夢の跡。過去の繁栄の跡を残し、滅びた天空の都市。誰もその理由は知らない。だけれどおそらく、誰もが本当は知っている。ラピュタは2度滅んだ。おそらく2度とも同じ理由で。いつの世も、破壊を繰り返すのは、何かに固執する人間。金だとか、権力だとか、自分こそが正義であること、だとか。そういうものに固執することの愚かさを、この映画から私は感じる。ひしひしと。執着を捨てること、たとえば仏教でいう、無私の境地。無私であることの何と難しいことか。人が自我を抱き、生きる。それだけでそこには破壊の種が生まれるのだから。自らの思想に妄信的に破壊を繰り返す大人、その破壊と冒涜を曇りのない瞳で見据えるのは、子供たち。ラストのパズーとシータの選択。執着を捨て、尊厳を保つ。それは滅びの美学。血沸き肉踊るようなわくわくする冒険物の形態を取りつつ、これ程痛切な映画もない。そのメッセージ性はとても真摯で、根源的。宮崎監督の、人に対する絶望と、それでもどこかで人を信じたい、という心が伝わって来る。そういう、達観と足掻きが根底にある映画だと思う。てゆうか、名作。うーん、傑作。めちゃくちゃ傑作。ああ、もう、何書いていいのか分かんね。うーん、そうですね、私がもしどっかの王様になったら、一家に一本DVDの携帯を推奨する勅令を出す。それ位好き。最高。…ああ、最後の方、破綻した。 |
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