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タイトル名 |
君の名は。(2016) |
レビュワー |
alianさん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2017-11-12 23:31:10 |
変更日時 |
2017-11-13 07:23:40 |
レビュー内容 |
トレイラーもあらすじも、監督の過去作も映画のジャンルすらも、一切の前知識を入れずに「好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧」を信じて観賞する。この観賞方法は時に驚くべき面白さを生み出します。そう、私がインターステラ―を見た時のように。
コメディ多めの前半のパートを「男女の入れ替わりモノかぁ」「後半は切ないラブストーリーかな?」とニヤニヤしながら見ていたら、実は相手は死んでいたと言うまさかのSF展開!瀧が過去を調べ、糸守を訪ね、三葉の手掛かりを探していく冒険的な展開には私の好奇心がグイグイ惹きつけられました。一抹の望みをかけてご神体の元へ向かっていくあたりからは伝奇的な要素も加わりましたね。かくして最後の入れ替わりは起こり、希望は繋がり、運命は変わりました。宮水家の巫女には代々入れ替わりが起こっていたようですが、これは1200年前の厄災から生きのこったご先祖様から今に至るまで、哀しみを繰り返させないために受け継がれてきた秘術なのではないでしょうか。もはや何のために行われているのか分からなくなってしまった伝統、それを守り続けてきたことが現代の糸守の奇跡へと繋がった。ご先祖様の大願は1200年の時を経て叶った、そう考えるとまた一層ストーリーに深みが加わりますね。 しかしこの監督さんは焦らしますねぇ、エンディングパートに入っても最後の最後までドキドキさせられました。ハッピーエンドに終わって本当に良かったです。
ストーリー以外の部分ですと、映像の美しさが際立っていました。背景の自然やビル群、太陽の光等々が、美しくリアルにそれでいてアニメの人物と違和感なく仕上げられており、一般のアニメ作品とは一線を隔すクオリティです。アニメでは手間がかかる回り込みも惜しげもなく使われており、2Dのアニメでありながら空間の広がりを感じられます。音楽の使い方も良かったですし、本職ではない声優さんの演技も良いです。三葉が入ってる時の瀧の声はは本当に女の子っぽくて見事な演じ分けでした。
さてさて、ここまで絶賛してきた本作ですが、もし私が最初からSF要素があると知った状態で観賞していたらここまで面白く感じてはいなかったかも知れません。コメディー→SF→伝奇→恋愛へと変化して行った本作の面白さを120%味わえたのは、この視聴方法も一役買っていると思っています。このレビューサイト特有の機能を活かした「ゼロ知識視聴」、あなたも試してみませんか? |
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