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タイトル名 |
妻よ薔薇のやうに |
レビュワー |
パセリセージさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2005-09-12 23:56:48 |
変更日時 |
2005-09-12 23:56:48 |
レビュー内容 |
これは名作ですねえ。女性の細やかな心理が見事に表現されている。何不自由ないOLの日常から、母のために妾のもとの父を訪ね、その家族に同情しつつも、やはり家族を第一に考えてと、揺れ動く主人公の心情が、彼女とかかわる脇役達との会話や表情を通して、すーと心に入ってくるのだ。しかも悲壮感や暗さが全くない。昭和10年頃という時代は、戦争、軍国主義、不況などと、暗いイメージしかないけれど、これは戦後に作られた間違った決め付けなのかもしれない。こんなに人々が生き生きとして、精神的に豊な時代だったとは。もしかしたら、昭和10年代って、日本人が今よりずっと輝いていた時代なのかも知れない。 |
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