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タイトル名 |
救命艇 |
レビュワー |
放浪紳士チャーリーさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2013-02-02 20:42:52 |
変更日時 |
2013-02-02 20:47:03 |
レビュー内容 |
最近見た新作「ライフ・オブ・パイ~トラと漂流した227日間」を観た時に、真っ先に思い出したのは実はこの映画。「ライフ~」は救命艇に乗るまで結構尺があったんですが、この作品は最初から最後まで、殆ど救命艇の中のみという非常に野心的な作品。この時期のヒッチコックは、アメリカでのスリラー映画の質向上に向けて、映像の実験に心血を注ぎまくっていたっていう印象があります。「ロープ」とか「山羊座の下に」「白い恐怖」「パラダイン夫人の恋」あたり、みんなそう。ある意味実験作ばかり。50年代の円熟期を迎える前の、試行錯誤時期といったらいいか。必ずしも優れた作品ばかりじゃないのが彼らしい。この映画は、タルラ・バンクヘッドという姐御的女優さんの強烈な個性のみ突出していて、他のキャストを喰ってしまっています。それでも1時間半以上も一つの場所だけで観客の集中力を保たせる事には半ば成功しているのは大したもの。4月に「サイコ」製作時のヒッチコック自身を描いた、伝記映画が公開される模様。私を映画愛好家にしてくれた敬愛すべきヒッチコック監督を描いた、おそらく初めての映画。「サイコ」主演女優、ジャネット・リーが書いた原作もずっと以前に熟読済み。今から楽しみっす! |
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