|
タイトル名 |
死の棘 |
レビュワー |
円盤人さん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2004-09-12 01:06:48 |
変更日時 |
2004-10-16 02:28:43 |
レビュー内容 |
本作には独特の間合いがあります。間じゃなくて間合い。カメラのアップはほとんどありません。基本的に引いた位置で、美しい構図の絵を切り取っていきます。その中にトシオとミホがいますので、彼らと観客の間には距離が、空間が出来ているわけです。彼らが「ワアアアア」と叫ぶとき、私たちはそれに付き合わなくてすむ。観客は傍観者の立場をキープできるのです。端から見る夫婦喧嘩は、悲しく、苛立たしく、深刻なのに、時に滑稽で笑ってしまう。この間合いは味わったことがあるぞ、とつらつら考えていましたら、どうもつげ義春の漫画にそっくりなのでした。不思議な余韻の残る作品です。娯楽としてはお勧めしませんけれど・・・。 |
|
円盤人 さんの 最近のクチコミ・感想
死の棘のレビュー一覧を見る
|