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タイトル名 |
ゴッドファーザー PART Ⅲ |
レビュワー |
フランシス=ライオネルさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2004-04-21 06:57:15 |
変更日時 |
2005-06-29 23:50:44 |
レビュー内容 |
老いたマイケルはどれほどの威厳を身につけていることだろう、と期待してみてみると、何とマイケルは怒りっぽい老人になっていました。私にとってはありえないことです。前作からの年月の内にパチーノの演技は変わっていました。後家の妹をいつも連れているところといい、ここでのパチーノはマイケルでなく、生きながらえたトニー=モンタナだと考える方がしっくりきます。これみよがしの慈善事業といい、恩着せがましい家族愛といい…まさしくトニー。自分の苦悩を妻にすら分かてなかった苦悩の若きマイケルが、雷なんぞで「フレドー!」と絶叫したり、懺悔に至ったりしている様には「年齢か…?」と思わざるを得ない。しかも制作者らは意図して彼をボケさせているわけでもない。コッポラは、前作の魅力を一ファンほどにも解していなかったか、もはや忘れていたのか。救いを求めるマイケルなど見たくはなかった。組織、家族のためを思って逆に孤立していく、かつて若き父と旅した幼い思い出に耽る、PART2のナイーヴなマイケル。自分の苦しみはけして他人に語らない。(気づくのは、PART2のラストにおいて妹一人。)その老いた姿は、もっと違ったもののはずです。悲劇を祭りたてたようなラストも、ふさわしくありません。初めの案を採って、「あなた、死ぬの?」「いいや。(NO.)」と言って死んだ方が良かった。あのラストではまるで、マイケルが一生を通して誤ったかのようです。 |
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