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タイトル名 |
ラストキング・オブ・スコットランド |
レビュワー |
no oneさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2008-04-12 22:47:30 |
変更日時 |
2008-04-12 22:47:30 |
レビュー内容 |
ウィッテカーの脂ぎった熱演が素晴らしい。役作りはウディ・アミンの人間性についての綿密な取材に基づいているそうで、心の弱い人間であれば確かに引きずられるだろうと思わせる力強さには、尋常じゃない説得力があった。その上演説は巧み、やろうと思えばユーモアのセンスまで発揮できるわけだから、一触即発の情勢を抱えた国であれば大衆が引き込まれたのも無理はないと思う。
映画を観ていく内に熱に浮かされていくような感覚があり、それがそのまま青年医師が半ば自覚的に(? たぶん)破滅に向かう姿に重なる。おぞましいのにどこか魅惑的な狂気の世界を、肌で感じることができた。昔読んだ原作がもっと長かったのでラストでは肩透かしを食らってしまったけれど、それがなければ普通に満足度の高い作品だったと思う。アフリカの土俗的な熱気を映像に封じ込めているという点だけとっても、稀有な作品といえるんじゃないだろうか。 |
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