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タイトル名 |
シザーハンズ |
レビュワー |
六本木ソルジャーさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2005-08-15 01:55:07 |
変更日時 |
2005-08-16 22:47:37 |
レビュー内容 |
自分が近くにいるだけで、愛する人や親しい人を傷つけてしまう。そんなどうしようもならない心の痛みをジョニーデップが繊細な演技で見せてくれた。彼の演技を見ているだけで自分の心が締め付けられるような思いを感じた。 ただ、エドワードの善悪を判断できない、やや行き過ぎた「ピュアさ」にはやや疑問だ。確かに人々の優しさに触れ、孤独な心が癒されていくエドワードのピュアさは大いに結構だ。しかし、どうにもならない苛立ちから壁紙をズタズタにしたり、壁を傷つけたりするという「怒り」に対する率直な行動や、また、愛する人のためなら盗むことさえも厭わない(ジムの家と知っていて入っている、オヤジの選択問題)という純粋さ。そして、銃を持っていたりしていたが、いくらなんでもあの無防備な状態のジムを惨殺するのは、あまりにも行き過ぎではないか。これらは、善悪の判断がないエドワードの「ピュアさ」が招いたことではあるが、このようなバートン ならではの尖った部分、ブラックさが、「クリスマスに雪は何故降るのか」という問いに対する答えがやや汚れてしまってはいないか。おとぎ話のような本ストーリーによい効果を与えたのかは少々疑問がある。 ありがちではあるが、ジムをストーリー上、殺すとしても、なんらかの事故によるべきであって、エドワード自身の手によって殺すべきではなかっただろう。個人的には、エドワードにはブラックなピュアさは不要であり、純粋に「ピュア」であって欲しかった。 また、「ピュア」だからこそなのかもしれないが、エドワードはキムの写真だけで好きになるという設定になっている。しかし、キムの優しさなり何か特別なものに惹かれるという設定の方が良かったのではないか。映画の設定ならば、あのユーモアある出会いでも構わないけど、キムとの出会いはもう少し特別なものであっても良かったのではないか。自分だったら、エドワードは城の上から、街を観察していて、キムのことを知っており、キムの優しさに特別な感情を抱き、エドワード自ら街に降りてくるというような設定の方がよいような気がする。このような設定でなくても構わないが、もう少し出会いや、エドワードがキムを好きになる過程、キムがエドワードを好きになる過程を工夫して、キムとエドワードの関係を膨らませた方がベターだと思う。 |
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